愛殺の紹介

このページは初めて愛殺を知った方に向けて、簡単に紹介をするページです。CAMPFIRE書籍化プロジェクト時に作成しました。



まずはせっかくなので、web公開中の『小説家になろう』サイトで寄せられたレビューを一部紹介しす。

愛殺は、基本的には『刺さる人にはめちゃくちゃ刺さる』作品だと思っています。『小説家になろう』サイト内の作品にしてはかなり趣向の違うもので、ブクマの数と比較すると、感想やレビューがものすごく多いです。それだけ読者の皆様に愛され親しまれている作品だと思います。この記事を読み少しでも印象に残る場所があれば、あなたも愛殺を好きになりぜひ本で購入したいと思うに違いありません!! 

 愛殺の魅力は大きく分けて3つあります。 



①個性的なキャラクター

ファンアートと依頼したイラストを交えつつ、何人かのキャラクターを紹介します。ですが見た目だけでなく、性格や考え方まですごく特異であることこそが、キャラクターたちが読者様に好かれる一番の理由だと思います。いただいたファンアートはこの限りではなく、50枚以上はゆうに超えているかと思います。



メアリ・シレーン (絵:神谷吏佑様)

自分の呪いを解くために、海賊になって冒険している女の子です。気が強く高飛車な性格で、人間ではありません! 本文中では「人間って変なの。わたしには理解できないわ」と何度も漏らし、読者である私たちに一歩も譲らないような性格が、逆に皮肉のあるキャラクターとして人気です。



ラムズ・シャーク (絵:鏈歌様)

自分の命より宝石を愛する海賊の船長です。海賊のくせに宝石以外のことにはなんの興味もなく、いつも気怠そうにしています。彼もまた人外(人間ではないという意)で謎めいたキャラクターです。多くの小説では、ヒーローといえば明るく果敢に紆余曲折を経て成長する、まさしく"英雄"がほとんどだと思うのですが、愛殺のヒーローはその真逆です。成長はしないし、戦った相手への慈悲も情も一切なく、主人公への手助けも彼の気分次第です。悪役系ヒーローが好きな皆さんはぜひぜひ小説を購入することをお勧めします!!!(あと私と気が合うと思います!笑)



ジウ・エワード (ファンアート:こうら様)

彼はラムズの海賊団のメンバーの一人です。かわいい顔を持ちながらも戦うのが大好き、拷問も大好きな彼は元人間です。神様に特殊な力を与えられ性格も少し変えられてしまった種族なのです。


ヴァニラ (絵:鏈歌様)

見た目は幼く絶対にお酒なんて飲んではいけない歳なのに、お酒が大好きです。四六時中飲み続けていますが、彼女は全く酔いません。人間ではないからでしょうか? 物知りなので長寿そうに見えて『ヴァニはお酒が大好きなの!』と子供らしく振舞い、一方でときおり妖艶な表情も見せるおかしな少女です。


??? (絵:Ruri様)

彼は書籍版限定で登場するキャラクターです。彼/彼女は元々海に住む魔物でしたが、彼も神様から知性と人間の容姿を与えられてこうした見た目になりました。回復魔法が得意であるため、海賊船の船医をしています。



リューキ (ファンアート:モコショコ様)

日本語でいう古語のような話し方をする、鬼の男です。話し方がかなり古臭く、珍しいものや変わったものを好んでいます。


ミティリイル (絵:とっチャン様)

いわゆる吸血鬼的な種族です。猫耳をつけているのも、ファンシーな格好をしているのも彼女の趣味です。普段から眠そうにしていておっとりした性格です。よく食べ、よく眠り、そしてよく吸う女の子です。



アヴィル (ファンアート:羽柴和泉様)

人間の子供を食べるラミアという種族です。ハーメルンの笛吹き男イメージのキャラクターです。普段はほとんど人間に似た見た目ですが、食事をするときだけ体に蛇のような鱗が現れます。



ディラージャ (ファンアート:たろちゃん様)

青鬼と呼ばれ恐れられており、日本語で言えば土佐弁のような言葉を話す鬼です。鬼はみんな珍しいものが好きなので、どうしても人とは違う話し方をしたがるんですね。



②重厚な世界観

愛殺の世界観は本当に広く深く、語りつくせないほどあります。ですがその中でも使族と神様の存在が一番物語に関わってきます。
使族はいわゆる種族のこと、神様はギリシャ神話のようなそれぞれを司る神が七人存在します。 神様はさまざまな種族を作り、季節を作り、自然現象を引き起こす者として認識されています。愛殺の神様は慈悲深く皆を幸せにする神でも、世界を滅ぼす神でもありません。



次に愛殺にはさまざまな種族(愛殺ではこれを使族と言います)が登場します。エルフ、フェアリー、ドラゴン、ヴァンパイアなどの有名どころから、鬼、ラミア、ケンタウロス、ニンフなどなど。しかもすごいのは、形だけの種族ではない!ということです。

例えばエルフはラノベやオタク作品に多く登場しますが、そのほとんどは『金髪で美男美女、耳がとがっっている』などの表面的要素しか取り入れていないものが多いかと思います。 
ですが私は、独自の設定で『エルフという種族の生き方、在り方、哲学』を説いています。愛殺のエルフにはYes/Noで答えられる質問をしてはいけないという"常識"があります。『一緒に旅をしない?』と言いたいのなら、『一緒に旅をしよう!』と命令しなくてはならないのです。その理由はぜひ本編でお確かめください。 

アークエンジェルは卵から孵って生まれる、人魚の最高の愛情表現はキスまで、ニンフの寿命は20年など、その種族が本当に存在しているからこそここまでの情報が世界に溢れています。
あなたも愛殺を読めば、主人公であるメアリに『あなたも人間? 人間が自分の下半身が二つに裂けていることについて何も思わないの? どうせ地面を歩くなら、ケンタウロスのように足が四本あった方がもっとバランスよく過ごせると思うんだけど』なんて言われるかもしれません。

種族が違うからこそ食べ物が違う、寿命が違う、生き方が違う、そして価値観や考え方、哲学が違う――そんな当たり前の事実を目の当たりにすると思います。


愛殺の世界観の重厚さはこの二つだけにはとどまりません。


例えばこの地図! 海外ファンジーには必ずといっていいほど裏表紙などに描かれている"アレ"です。少年少女時代、こういった地図を見開きで目にするだけで夢溢れる世界にわくわくしませんでしたか? 
魔法の呪文や、国を渡り歩きながら人助けをする吟遊者、宗教、虚という特殊な季節――。 愛殺にはまだまだ世界観を構築する要素がたっくさんあります。ファンになればなるほどそれはどんな設定でも聞いていて楽しいし、実際そういうファンの方々がたくさんいます。



③児童書海外ファンタジーを意識した読みやすい文章

ここまで読むと「こんなに設定が多かったら覚えられない、話についていけないかも」と不安になった方がいるかもしれません。 

ご心配ありません!! 

実は私は小説を読むのがあまり得意ではなく、難しい言葉がたくさん使われているものや、初めから地名や魔法の説明などが羅列してあるような小説が苦手なのです。
だからこそ! 私の小説はそうならないようにしています。
今軽く説明した世界観の設定は、覚えていない人がいてもついていけるようになっており、むしろ覚えなくていい情報ばかりです。これだけ世界観が濃くても『話についていけなかった、設定が難しい』等と言われたことはありませんし、むしろレビューなどでもわかりやすいと褒められることが多いです。

主に一人称視点で主人公のメアリが読者に話しかけるような文体はとても読みやすく、それでいてラノベなどの軽い小説とは一風変わった雰囲気を楽しめると思います。人物描写、情景描写などはそこそこ多いものの、飛ばし読みができるよう工夫した改行と説明を行い、読書が苦手な人も得意な人も楽しめるようにしています。
特に私は『読みやすくて分かりやすい小説を目指す人へ』というエッセイがなろうさんの日間ランキングに載ったこともあるので、これはお墨付きを得たといっても過言ではないのでしょうか!
 

愛殺の魅力について、簡単に説明させていただきました。
総まとめとして、以下のような要素が好きだと感じる方は、必ず愛殺が好きになると思います。

・童話や神話 
・不思議の国のアリスなど摩訶不思議な世界 
・ダークファンタジー 
・アニメっぽい世界観より本格的な海外ファンタジー的世界 
・人間ではないキャラクター(吸血鬼、鬼、エルフ、天使など人外) 
・悪役系ヒーローが活躍する話 
・純文学よりは読みやすい小説 
・考えさせられる哲学っぽいエピソード 
・冒険と恋愛を両立したミステリーファンタジー 
・虚しさと美しさ、ときに残酷を混ぜた歪な世界 


最後まで読んでいただきありがとうございました。 以上、愛殺翻訳者の夢伽莉斗でした。

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